【NZに短期留学】現地の人とお互いの文化を教えあった、ニュージーランドでの6週間

ニュージーランド・短期大学留学

本年度は志願者が例年に比べ多かったらしく、人気大学(UKやCanada)ばかりを志願していた私はことごとく抽選に落ち、waiting list入りを宣告された。もはや今夏の国外逃亡は果たせぬのか、と半ば諦め、せっせとアルバイト探しをしていた私であったが、まさかの欠員が出たために急遽New ZealandのWaikato University行きが決定した。正直なところ、「南半球のため、現地の季節は冬本番」という言葉を人づてに聞き、冷え性の私は当初がっかり感を隠せなかった。

しかし、決まったのも何かの縁、「節電の夏に避暑だなんて幸せじゃないか」と、もはや訳のわからぬ自己説得をし、英語力向上に夢と期待を膨らませながら私はNZへと飛び立ったのである。

Sea Programを振り返ってみて一言言うとするならば、異文化体験と英語学習への意欲を高める機会としては非常に充実していた、という言葉に尽きる。

NZ到着と現地生活

初めて踏んだNZの地では、避暑などという言葉で美化できない、間違うことなき冬と対面することになった。「一日のうちに四季がある」と言われているだけあって、短時間の雨もよく降り(その直後にはいつも虹が見える)、昼は15℃近くまで上がるなど、日本の冬に比べれば意外と過ごしやすくはあるものの、朝など氷点下もざらで、コートとマフラーは必須である。

しかし、驚くべきことに街中では何故か半袖、半ズボン、さらには裸足の人を見かけることになる。体の構造的に皮膚が分厚いのか、文化の違いなのか、それは深遠なる謎である。

NZは人間より羊の数の方が多い、という言葉は有名で、ニュージーランドとはさぞ牧歌的世界なのだろう、と多くの人が想像したことだろう。かくいう私もその一人であったのだが、この想像は誠に正しい。市内を縦横無尽に走るバスの運転手は朝から陽気に挨拶をし(仲良くなると家の前で降ろしてくれたりする)、kiwi達は笑顔で時間約束を破り、市内からちょっと車を走らせればすぐにアルプスの少女ハイジのような雄大な自然の景色が広がる。田舎、と切り捨ててしまえばそれまでだが、NZの自然は本当に身近に迫っている。

ふと夜空を見上げた時に、肉眼で天の川が見えることへの感動は、何にも代えがたい。また、week dayには繁華街も17時に店じまいをしてしまうため、15時に大学の授業が終わってから少し油を売っていると、街に寄り道をする頃にはclosedの札が下がっている。そのため19時には街が静か、というのが常だ。

当初、日本の24時間営業体制の恩恵に与っている私は不便を感じずにはいられなかったのだが、それも1週間程度であった。24時間動く街というものの方がよっぽど異常だと気付くのにさほど時間はかからない。

ホームステイ

海外渡航経験はあるものの、留学経験のない誇り高き純ジャパである私にとって、一番の懸案事項はホームステイ生活だった。もしかしたら馬車馬のようにこき使われるかもしれない、ご飯が毎日芋だったら私の体重はどうなってしまうのか・・・などなど吹き出す不安は底知れなかった。しかし、結論から言えば、これらの不安は杞憂にすぎず、私は大変素敵で愉快なホームステイファミリーに出会うこととなる。さらに、彼らの家庭は豊かであり、多くの友人たちが頭を悩ませていた「シャワーは5分で」というある種の修行的入浴を強いられることもなかった。

ご飯に関してはホストマザーのおかげで美味しいものばかりであり、むしろ毎日生産されるマフィン、パイ、ケーキによる食べ過ぎによる体重増加の方が問題であった。Sea Proに参加するからには、体重は増えるもの、と最初に諦めておく必要があると思う。

また、ホストファミリーの存在は英語上達の面で一番お世話になったと感じている。下で述べているが、大学での英語教材は易しいものばかりであり、日本語でもなんとなく伝わってしまったりする環境であるのに対し、日本人が一人しかいない家ではそうはいかないためだ。私のホストマザーは留学生受け入れ経験が豊富なようで、毎日のようにその日あったことを丁寧に聞いてくれ、訳すと小学生の作文のようであろう私の英語に小一時間は付き合ってくれた。

Waikato Universityと英語学習

大学の授業内容ははっきり言って易しい。どのクラスも日本人率が高く、たくさんの留学生と交流をできるか否かは、自分の積極性にかかっていた。

前半授業での大きな柱は地元ラジオでのプレゼンテーションとNZに関するクラス内プレゼンテーションの二つであり、これらはなかなか興味深かった。ラジオに出演する機会は今まで経験したこともなく、話す速度や言い回しなどなど、ボイスレコーダー片手に切磋琢磨する様子が見られた。

また、NZプレゼンテーションでは、知り合い内でのプレゼンということもあり、どのグループも面白いトピック選びで発表を聴くのが非常に楽しかった。自分のトピック調べやパワーポイント作りも興味深かったのだが、あまりの過酷なスケジューリングで、時間に追われてしまっていたのが残念である。どちらもPCによる作業が必須であったため、「PCなんて要らないよ」と笑っていた某氏には一部の者から痛烈なる批判が加えられたことは特筆しておく。

activityとその他

熱心な企画者がいてくれたおかげで、今年起こった東北大震災についてのプレゼンテーションと、募金のためのベイクセールを学内で行えたことはとてもいい経験になった。自力の発案のため、計画的に、とまではいかなかったものの、結果的には聴衆の方とのコミュニケーションの場を得て、地震というひとつの大きな災難を振り返り、多くの収穫を得られた。

特に、日本国内では当たり前の情報が浸透していなかったり、プレゼンを行う私たち自身も知識が欠けていたりと、新たなる問題への気づきという点で、大成功だったと言えると思う。

毎週末のover-night tourが楽しいことはいわずもがなであり、大抵のHamilton周辺の観光名所はこれでばっちり周ることができる。しかし、このactivityは2回しか計画されていないため、その他の週末をどのように過ごすかは人それぞれであった。私の場合はNZ一番の商業都市Aucklandへ買い物をしに、温泉地Rotoruaに絶叫スポーツをしに、とそれぞれ友人数人と旅行に出かけた。自力のツアーであるから、友人が異国の地で行方不明になる等のアクシデントは付き物であり、焦る場面もしばしばあった。

しかし、一番必死に英語を使ったのはこの旅行中であるような気がするほど、すべて含めて今はいい思い出である。

最後に、そしてこれから

このプログラムを振り返るにあたり、英語、積極性、異文化理解の点でまとめたいと思う。

まず、英語運用能力を伸ばす、という目的にしぼって考えるのならば、正直に言って目まぐるしい成長はしていないと思う。英語漬けの生活をしていたって、ペラペラに喋れるようになる、とはいかない。しかし、英語で学ぶこと、そして英語を使って暮らすことへの抵抗感は無くなった、と自信を持って言える。

道に迷って知らない人に道を尋ねる時、母語ではない英語を使って留学生同士でコミュニケーションがとれた時、日常の英語でのジョークで笑えた時、今まで英語を勉強してきてよかったと心から思えた。中学時代から「英語」という科目があり、ひとつの勉強科目としてとらえてしまいがちだが、英語はあくまでコミュニケーションツール、つまり道具の一種であると気付くにはこの機会は絶好であるに違いない。

その道具としての英語、をいかに、そしてどれだけ使うかは個人の積極性にゆだねられている。6週間、42日は、あっという間である。その期間をどう過ごし、どれだけのことを得られるのかもまた個人の積極性にかかっている。これは日本にいても同じことが言えるし、Sea Proに限った話ではない。

しかし、今回は自分史上かつてないほどに積極的にめまぐるしく動いてみて、そこから得られたものも多かったと確信しているので、あえて記しておくことにする。

Sea Pro志望書の「学びたいこと」に、大きな字で異文化理解、と書いた覚えがあるので、異文化体験について述べておく。私は初海外ではなかったためか、はたまた心臓に毛でも生えているのか、今回特にカルチャーショックを受けることはなかった。洗濯をあまりしないことをはじめ、ちょっとした差異は感じるものの、そんなものか、という程度であった。しかしその一方で、異文化としての日本への理解を深めることができた。

というのも、留学生やホストファミリーと話す時に必ず話題に上るのが自国の話題だからだ。私が“異文化”をもっと知りたい、と嬉々として質問するのと同様に、彼らも“異文化”である日本のことをたくさん質問し、時にはcool Japan!と叫んでくれる。そんな彼らの言動を見ていると外ばかりでなく、自国のことも理解していかなければと気を引き締められるばかりであった。

全てを通して、この6週間で体験したことは何物にも代えがたい。この6週間は私にとって必要な時間であったといえよう。

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